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【良ゲー】Return of the obla dinnをクリアした感想  

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lucas popeさんという方が一人で作り上げたインディーゲームの傑作と言われるこのゲームをクリアしたので感想というか雑記。
プレイ時間は10時間程度。Switchでのプレイです。
余談ですがswitchのインディーゲームプレーヤーとしての性能最高じゃないですか?
Steam等で好評なゲームはたいていSwitchで出るし、なにより携帯機で手軽にインディーゲーができるってのがいいですよね。そりゃ売れるわけだ。


ちなみにlucas popeさんはアメリカの方ですが、日本人女性と結婚されて、今は日本の埼玉県在住だそうです。なんだか親近感が湧きますね。
前作はpaper workという入国管理局を舞台にしたゲームを作られてから注目を集めていたクリエイターさんで、奇抜なゲームを作るのが好きな方みたいですね。
昔はアンチャーテッド・ラストオブアスで有名なノーティドッグに勤めていたそうです。
さてさてそんな方が作ったリターントゥザオブラディン

どんなゲームなのかというところから解説します。
時は1800年代。
東インド貿易会社の商船オブラディン号が60名の乗員・乗客を抱えたまま失踪。
その後イギリス沖に漂着した船が見つかったが、60名の乗員・乗客はすべて行方不明に。
主人公は保険調査員としてもぬけの殻となった船に乗り込みいなくなった人々の痕跡をたどり、行方を明らかにせよ。というのが大まかなゲームのストーリー。

不思議な力を持つ懐中時計を使っている主人公は白骨死体や痕跡から見つかる「残留思念」から過去を覗き見ることができる。
その能力を使って、乗客・乗員を描いたスケッチと全員の名前・職業・出身地が書いてある名簿を手掛かりに、顔と名簿を一致させ、死因も明らかにしていくのが主なゲームプレイとなっています。

そして残留思念で見られる過去の映像がこのゲームの肝となっており。
映像に流れる会話などを主な材料として個人を特定していく。

それを踏まえて良いなと思ったところとうーんなところをまず書いていきます。

 

よかったところ

・少ない情報から推理していく楽しさ。
・BGMやSE
・1BITで描かれるアートスタイル/世界の美しさ

 

うーんと思ったところ

・1BITの世界はユニークで美しいのですが、それゆえに視認性が悪く何が起きたのかよくわからない場面が少しありました。見辛い上に死因の選択肢が異様に多いので考えられるものを総当たりで試さないといけないときもある。(正確な死因を当てれなくても正解になる救済措置もあります)

 

・残留思念の場所に行かないと映像が見られないのが面倒、手帳から見れるようにしてほしかった。残留思念の中に残留思念が存在するときもあって、その際も過去の世界の中で面倒な移動をしなくてはいけない。

 

・残留思念から推理する部分が多く、基本的なゲームプレイがただ残留思念を辿って
過去の世界を見るだけのものになっているのが残念だった。

 

こう見るとうーんと思ったところが多かったかもしれませんが、総合的にはそこまで気にならず楽しめました。
クリア時間は10時間とさっくり遊べるなという印象でしたが、どうやら平均的には20~30時間ぐらいかかるようです。一度何かを見落として詰まってしまうと、かなり時間がかかってしまうので、たまたま詰まらずに進めた僕がラッキーだったようです。

 

物語のオチの部分から始まるのがこのゲームの面白いところ。
なんでこんなことになってしまったんだろうというのをオチから紐解いていく形式なので、なるほどなあという納得感がある一方、驚きとか意外性みたいなのはありませんでした。

 

またストーリーを深くは説明せず、映像の断片から推測して、全体が浮き出てくるような作りなので考察好きにはオススメかもしれません。

 

ただ「うーんと思ったところ」で書いたように、残留思念を見るために、いちいちその場所まで歩いて移動しないとといけないために、残留思念を見直そうと思うと結構うんざりします。


僕はせっかちなのでクリアした後WEBですぐに考察を調べてしまいました…。

 

メインの推理部分は非常に面白いのですが、物足りなく感じるところも...

たとえば、服装、英語の訛り(英語を全く喋れない僕からすると訛りから特定するのは結構難しかったですが…)、顔立ちから国籍・職業を予想して特定するパターンや映像から人間関係を予測し、こいつらいつも一緒にいるから直属の部下だなとかを考えるのは楽しかったです。


特にトライバル模様の刺青の人がいて、「これはマオリ族の刺青に似てるからそこら辺出身の人だろ!」と推理して特定できた時は
「僕はもしかして天才なんじゃ…?」と適度にうぬぼれさせてくれてすごく楽しかったです。


ただ、残留思念で過去の世界を見ることから推理する部分がすべてで、推理の幅が狭いと感じました。特に現実の世界では移動して残留思念を辿るだけのゲームプレイになってしまっていたのが少し残念に思いました。

例えば、この人の部屋にはこんなアイテム落ちてるぞ!ということは…とか
この日記にはこんなことが書いてあるぞ!ということはアイツは…みたいな
そんなのがあれば推理の幅が広がるし、現実世界にも意味を持たせられるのかなと感じました。

総合的にはこういう推理アドベンチャーが大好きな人は絶対買うべきゲームだと思います。
なかなかないですからね推理もの。